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「安全とリスクを考える」 安全とリスクは対になる概念である。しばしば一緒に論じられる「安心」の対概念は「不安」 だろう。後者の対は、心理的な性格が強いが、前者の対は、科学・技術の力で、ある程度 構築でき、また制御できる性格のものである。 問題は「どの程度か」というところに尽きる。リスクの制御は一般に確率の世界である。安全 度の確率<1>、あるいはリスク度の確率<0>ということは、現実にはあり得ない。確率の 絡む世界では、人々はどれほどリスク度が低くても、安心を保証されているとは感じ難い。 ■ この講演にご関心をお持ちの方へ ― 夕学スタッフからおすすめの3講演 ― ・10/11 (火) 山折哲雄氏 「大災害に向き合う日本人のこころ」 ・10/18 (火) 金子郁容氏 「東北大震災と新しい公共」 ・11/29 (火) 飯田哲也氏 「3.11後の日本のエネルギー戦略」
『人間にとって科学とは何か』新潮社(新潮選書)、2010年 『科学・技術の二〇〇年をたどりなおす』NTT出版、2008年 『工学の歴史と技術の倫理』岩波書店、2006年 『文明の死/文化の再生 双書 時代のカルテ』岩波書店、2006年 『安全と安心の科学』集英社(集英社新書)、2005年 など
『安全学』村上陽一郎著、青土社、1998年 『安全と安心の科学』村上陽一郎著、集英社(集英社新書)、2005年
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